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原多印刷株式会社内覧会

日時:2014年11月15日(土) 13時00分~17時00分
会場:原多印刷株式会社(大阪府大阪市)

「速乾印刷・標準印刷 実演セミナー」

原多印刷の高品質印刷の秘密をお教えいたします。

日本アグフア・ゲバルト株式会社では2014年11月15日(土)に原多印刷株式会社様にて内覧会を開催しました。

同社では安定したカラー印刷を提供するために以前から標準化に取り組まれていました。今回その高品質にさらに磨きをかけ、迅速な提供をするために2014年4月にAzuraを導入、6月からアズーラによる「速乾印刷」に本格的に取り組まれています。当日は晴天にも恵まれ、土曜日にも関わらず定員30名のところ40名近い方々に参加いただきました。

 

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内覧会冒頭、アグフアのグラフィックシステム事業部 事業部長である東條より来場者ならびに場所を提供していただいた原多印刷様に感謝の意を述べた後「印刷出荷額が下降の一途をたどる中、小ロット・短納期化が進み印刷会社様は業態変革やコスト削減を求められています。その中で我々アグフアは短期的に利益を改善する方法として「速乾印刷」を提案しています。速乾印刷により、速く乾くだけでなく、印刷品質も大幅に改善されます。さらに損紙・パウダーの使用量が削減、ローラーの超寿命化による保守コスト削減など色々なメリットがあります。本日の実演では乾き難いといわれている“ヴァンヌーボ”による速乾にも挑戦します。今日のセミナーから何か経営上のヒント、技術的なヒントを掴み取って頂き、自社の経営改革に活かして頂ければ幸いです。」と挨拶がありました。

  

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アグフア 東條

続いて原多印刷の原多鈴乃社長より「アグフアとの出会いは昨年の1月、それまで現像レスプレートや水を絞った速乾印刷については知らなかったのですが、原多印刷の行っている色の数値管理にこだわった印刷技術としっかりとメンテナンスされた印刷機による標準印刷をアズーラで行った所、印刷オペレータ達からその品質に歓声が上がりアズーラの導入となりました。本格導入から4ヵ月半経ちますが、今では速乾印刷を自分達の物として、更なる技術向上に精進しています。水を絞ることにより乾燥が速くなり、現像廃液が出ないことで廃液のコスト削減も行えました。これこそが標準印刷のメリットであり、アグフアとは原多印刷のビジネスパートナーとしてこれからも良い関係を築いていきます。今日の皆様との出会いに感謝し、意義のある時間を過ごして頂けるよう努めさせていただきます。」とご挨拶がありました。

 

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原多印刷 原多社長

 

次に原多印刷様で永年印刷コンサルティングをされている有限会社PTCの竹内茂夫氏より「オフセットの製版と印刷の標準化要領」の中から原多印刷様でも行っている、“3色グレーをLabで管理し標準化する”という内容の講演がありました。竹内氏はこれまでに原多印刷様で190回にもおよぶ標準化の勉強会を定期的に行われています。そして今回は紙白に着目した標準化のお話がありました。

 

 

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PTC 竹内氏

 「色を合わせるには、見た目も重要ですが、インキ膜厚ドットゲインのチェックと制御の為、測定機を使用する事が必要です。そこをきちんと測定し、数値による印刷の標準化がきちんと行われていれば原稿がなくても、いつ印刷しても色は合うのです。原多印刷様では違う印刷機、違うオペレータが違う日に印刷をしても印刷物の色が合っています。これが標準印刷です。

紙白には9種類あり、用紙の種類だけでなく、斤量によってドットゲインの違いがあります。この為、ベタ濃度だけ合わせても、中間域の色は合いません。これを合わせるには、70%のドットゲイン・網点濃度とCMY3色グレーのLab管理が必要となります。原多印刷様では70%のグレーで標準管理をされているため、いつでも原稿がなくても色が合うのです。」

その他、原多印刷様で行われている標準印刷のための数値管理のご紹介などがありました。

190回の勉強会を経てもまだまだ話の尽きない内容に改めて「印刷」の奥深さを感じる講演でした。

 

 

 

続けてアグフア大阪支社のプリンティングアドバイザーである関塚より「現像レスアズーラのメリットと効果」と題し下記のような話がありました。

「印刷の市場がますます縮小している中で、クライアントからの要求は厳しくなるばかりであり、もはや改善レベルでは解決出来ない革新的な改革が必要となっています。そこでアグフアは革新的な改革として「現像レスCTP プレート アズーラTS」を使用して、油性インキでの“速乾印刷を提案しております。アズーラ TSは、環境対応・超安定超高品質・コスト削減と言った現像レスのメリットはもとより、今までお使いのプレートと同様に検版が行え、更に先進の砂目構造により水とインキを絞れることで“速乾印刷が出来ると言う特長があります。

 

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アグフア 関塚 

速乾印刷の実現により、紙やインキなど資材のコストダウン・印刷効率向上・印刷品質向上、そしてオフ輪でもドライヤーの温度低下により火じわ減少など印刷トラブル減少と言った様々なメリットを享受できるのです。しかし、アズーラによる速乾印刷のメリットを100%引き出すためには印刷機を適正な状態(メンテナンス)にし、それを維持していくためには経営者の方と現場の方の現状を変えたいという強い気持ち「改革魂」がまず必要です。そしてアグフアはお客様と一緒になって速乾印刷を実現するための勉強会の実施・印刷機診断、最適化等といったコンサルティングを行っています。私自身も印刷、プリプレス等の各現場を経験しており、前処理から印刷までのトータルサポートを行う事が出来ます。速乾印刷によって、経営革新・現場改革のお手伝いを致します。是非アグフアにお任せください。」

 

CTP室・POD室見学

セミナー終了後2班に別れCTP室・POD室の見学となりました。

CTP室では原多印刷の榎並課長によりアグフアのCTP Avalon N8と高生産タイプのクリーニングユニットCX125を前に、ユーザーとしての立場からの現像レスプレートアズーラの使い勝手の良さや日々の現像管理が不要なことによるコストメリットを説明。参加者からも質問が出ていました。

POD室では同じく原多印刷の岡本課長よりアグフアのワークフローRIP「APOGEE Prepress」とコニカミノルタ社のPOD 「bizhub PRESS」との連携をプレゼンテーションを交え実演。アポジー によるオフセットとデジタルフローの統合により、、面付作業が格段に楽になりbizhub PRESS の生産性はおよそ2 倍になったとのことです。

 

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印刷実演~断裁

印刷実演では菊全判8色機にて3種類のジョブの刷り出しの速さと速乾具合を紹介しました。

竹内氏と原多印刷の上村総監督の解説にて 荒屋マイスターと三頭課長により印刷をスタート。1台目に、乾き難いと言われるヴァンヌーボを印刷し、比較用にまずは印刷直後(約3分後)の物を原多印刷の兼崎氏が断裁。続けて2台目に版換えを行い、ユトリログロスマットを印刷しました。この間に交換した1台目の版について「くわえに付いた細い線を良く見ると、若干毛が生えているように汚れていますが、これはギリギリまで水を絞っている証明です。」と、竹内氏による解説がありました。

ユトリログロスマットでの一回目、30枚しか刷っていませんが、見当ズレ、色ムラも殆ど無く、本刷りしても良いレベルです。二回目の70枚印刷した物も、色ムラ、濃度変化は見られませんでした。ヴァンヌーボの時と絵柄面積率が大きく異なり、膜厚を落とさなければならない状況でしたが、反応が良いマットコート紙でもベタ以外は刷り出し直後でもサラっとしていて、乾燥の速さに皆驚いていました。

 

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3台目は再び絵柄を変えてコート紙の印刷です。3種類の絵柄の印刷を行っていますが、オペレータの方達は印刷見当以外は、調整をしている様子はありません。
原多印刷様ではイメージコントローラーで測色していますが、ベタ濃度ではなく、70%の網点のドットゲインと網点濃度を見ており、絵柄の左右での差はありません。上村総監督が測色機でCMY3色グレーのLabを測定し、一発で見当・色味ともOKを出すと、 余りの速さに参加者から感嘆の声が上がりました。
そして最初のヴァンヌーボ印刷からきっかり30分後に再び断裁を実施。3分後の断裁ではやはり裏付が見られましたが、30分後に断裁した物は圧を掛けた際の裏着きは無く、充分製品として出荷出来るレベルであることに多くの方が圧倒されていました。

3台の印刷が終わった所で3種類の印刷物を並べてコントロールストリップを見比べると、色見も絵柄も異なるにも拘らずコントロールストリップの3色グレーの色がほぼ同じになっている所は圧巻で、原多印刷様の高い技術力が伺えました。

実演後には活発な質疑応答が交わされ、最後に別日程で出力されたプルーフと、今回の実演で印刷した印刷物との比較が行われました。プルーフはコート紙の1種ですが、3色グレーLabで標準化する事に拠って、たとえ用紙が異なっていても色が合う事に一同関心されていました。

こうして、内覧会は大盛況の内に幕を閉じました。

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 最後にお忙しい中、非常に多くの方々にご参加頂きありがとうございました。そして会場のご提供ならびに印刷実演の準備から開催まで多大なるご協力を頂いた原多印刷の皆様全員の方にこの場を借りて御礼申し上げます。

アグフア社員一同

 
 
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