TOP > インタビュー・事例紹介 > アズーラ導入事例 > 三共グラフィック株式会社_2012.9

三共グラフィック株式会社

 アズーラで品質安定性向上

〝乾燥促進〟も視野に生産改善

 

プリテックステージニュース 2012年9月15日号掲載 

 

 三共グラフィック㈱(東京都新宿区)は、今年2月からアグフアの現像レスCTP「:Azura TS」(以下アズーラTS)を採用し、安定性を含めて印刷品質を向上させた。今後はアズーラTSの「水が絞れる」砂目配列の特性を活かした〝乾燥促進〟も視野に入れ、生産現場の改善を進めていく。


 同社の主な事業は雑誌印刷。印刷機は全てKOMORI製で、本文印刷用途の菊全判4×4色両面機、四六全判1×1色両面機、表紙印刷用途の菊全判6色機、菊全判5色機、基準機の菊半裁判4色機を備える。このうちアズーラTSは主に品質要求度が高い表紙・色校正用途の菊全判6色機と、基準機の菊半裁判4色機で活用している。

製版部PSM 澤田次長

製版部PSM 澤田次長

 
   

 同社製版部PSM(プリントシステムマネジメント)次長の澤田祐二次長は当初、「現像機を使わないタイプのCTPプレートはまだ歴史も浅く正直、品質や取り扱いの面で、普及している現像ありのCTPと比較してあまり信用していなかった」と、現像レスCTPプレート全般を評価していなかった。しかし、実際にメーカー3社の現像レスプレートをテストしたところ、思っていた以上に問題なく印刷できた。そこでもっと本格的なテストを行ったところアズーラTSが最も良い結果を出した。また、アグフアの営業担当者から「アズーラTSは自信を持って水を絞れる」と提案されて印刷してみると「その通り水が絞れたので、真剣に採用を考えるようになった」と、評価は180度変わった。

 

■ 現像レスの安定性でジャパンカラー認証更新


 同社のCTPプレート全体の使用量は現在、月に4000~4500版。このうち半分がアズーラTSに切り替わった。特に品質が要求される本機校正や、人物の写真が入る表紙で利用している。
 「アズーラTSは測定すると品質の安定性がすぐに判る。おそらく現像液を使っていないからだと思う。現像機を必要とするCTPプレートは現像液の状態により測定数値にブレが出てしまう。アズーラTSは計算した通りに印刷できる」(澤田次長)。

 

 同社は2010年3月、JapanColor標準印刷認証の第一期認定取得工場に認定され、今年、更新を迎えた。更新の審査に当たっては、その品質安定性を見込んでアズーラTSで印刷。問題なく更新審査に合格した。
 アズーラTSの水が絞れる効果については、「インキ濃度が上げやすくなり、メリハリのある紙面が印刷できる」との利点を指摘。また、4×4色両面機で本文を印刷した場合でも、ファンアウトが抑えられ、表裏見当が合いやすいことや、印刷面が乾燥しやすくなり、パウダー量が少なくて済むため、PP貼り等の後加工の不具合を防ぐことも挙げている。

   

コスト削減の効果も技術力向上のきっかけに


 澤田次長は長年、現像機・現像液を扱ってきたが、現像レスがもたらしたメンテナンスの労力・コストの削減効果を実感している。2台の現像機のうち1台がひと月に1回、もう1台が3ヵ月に1回の外注に依頼する清掃が欠かせなかった。今では現像機が1台となり、清掃にかかる外注コストが半減。液の状態を管理する手間も省けた。「スイッチを入れればすぐに使える。電気代や現像液購入費も削減できた」と、現像レスへの切り替えに伴うコスト効果を強調する。


 今後は「アズーラTSが持っている潜在能力をもっと生かしたい」と澤田次長。
 「アズーラTSはどのような状態の印刷機でも水を絞って印刷できる訳ではないと思う。メンテナンスがしっかりできている印刷機で真価を発揮するプロ用のCTPプレートだと思う。乾燥促進印刷に取り組んだ事で、印刷機のメンテナンスの重要性を改めて認識した。アズーラTSの導入で乾燥促進印刷技術の確立と実践をする事ができた。第二段階として全社をあげて乾燥促進印刷を展開していきたい」と今後の抱負を語った。

 アズーラTSのガム洗浄装置

アズーラTSのガム洗浄装置